トップ > 16歳の仕事塾プロジェクトとは?

 戦後最大の改訂といわれる次期学習指導要領の答申が、201612月中教審より出された。そして2022年度より高等学校への導入予定となっている。
しかしその導入以前の2020年度から新しい大学入試制度が始まる。今のセンター試験に代わる「大学入学希望者学力評価テスト」。そして「各大学における個別選抜」は、アドミッション・ポリシーに基づき多様な能力を多元的に評価する選抜へ、抜本的に改革するとのこと。個別選抜では小論文やプレゼンテーション、集団討論なども含まれると文科省の資料には記されている。
「何を学ぶか」だけでなく、主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニング)の視点からの「どのように学ぶか」、そして教育と社会をつなぐ「見方・考え方」を自在に働かせ「思考力・判断力・表現力」の育成が、次期学習指導要領では求められてくる。
 
今までもアクティブ・ラーニングの重要性は各方面から指摘されてきたが、大学入試制度が従来と変わらないからいいじゃないかとのある種逃げ道があったが、今のスケジュールではその大学入試制度の方が先に改定される。知識を問われる入試筆記問題でも、従来の教科別の再生型問題ではなく、理解している知識を総動員しないと記述できないような問題に移行すると言われている。チーム学校としてのカリキュラム・マネジメントの構築が、まさに待ったなしの状況となってきた。
 
また学校のオープンシステムへの移行、「社会に開かれた教育課程」が重要とも記されている。よりよい学校教育を通じてよりよい社会を創るという目標を学校と社会が共有すること。また社会や世界に向き合い関わり合い、自らの人生を切り拓く「生きる力」を育むこと。そして地域の人的・物的資源を活用したり、社会教育との連携を図り、学校教育を学校内に閉じずに、社会と共有・連携しながら実現させることとある。
 16歳の仕事塾プログラムは、大きくわけて「基礎的・汎用的能力のためのワークショップ」と「キャリアデザインのためのワークショップ」に分かれる。そして全てのプログラムは「言語活動ワークショップ」である。すなわち聴く、話す、メモをとる、話し合う、インタビューする、書く、発表するといった、言語を使用するワークショップとなっている。
生徒にとっては、年間授業の中の12回のイベント的位置づけとなる。しかしながら、イベントにはイベントの強みやパワーがあり、いわゆる「ハレ」と「ケ」の「ハレ」にあたり、外部の人からの励ましや促し、ほめられることなどは生徒の心に深く刻まれる。私たちからのちょっとした指摘や言葉で、他の教科での学びにおいても大きな影響力があると伺っている。
 
AIやロボットなどテクノロジーの進化やグローバル化、少子高齢化など社会は加速度的に変化している。それに伴い、従来とは比較にならないほど社会の複雑性が増してきている。この変化を前向きにとらえ、社会に向き合い、主体的に考え、変化自在な「生きる力」を育んでもらうために、学校だけでなく社会の中の教育という視点から、16歳の仕事塾も貢献していきたい。

【16歳の仕事塾プログラム】

①社会人授業(1コマもしくは2コマ)
第一線で活躍する社会人による授業。1コマと2コマの場合とがある。2コマの場合は生徒は事前に講師のプロフィール・レジュメを読み、自分が希望する講師の授業を2つ選択できるプログラム。

②社会人授業+価値観・職業興味ワークショップ(2コマ)
進路や職業は興味、価値観、能力、環境から考えると良いとキャリア理論で言われるが、その興味と価値観を探る自己理解ワークショップと社会人授業を組み合わせたプログラム。

③社会人へのインタビューワークショップ(2コマ)
社会人へのインタビューを通して、自らの将来を考えるきっかけやヒントを得ることができる。また異世代とのコミュニケーションを体験的に学べるプログラム。

④右脳・左脳ワークショップ(1コマ)
今の自分の興味や好みが右脳型か左脳型かの自己分析ができる。また社会は多様な人から構成されていることや、努力することで脳を鍛えられることを理解するプログラム。

⑤社会人基礎力ワークショップ(2コマ)
経済産業省提唱する「社会人基礎力」を座学とワークシートを活用した自己分析、および体験型グループワークを通して理解するプログラム。

⑥チームコンセンサスワークショップ(2コマ)
個人で考えるよりも、チームで論理的に話し合いコンセンサスを取った方がより良い結果を生むということを体験的に学ぶプログラム。

⑦プレゼンテーションワークショップ(全約10コマ)
企業内で実際に数多くのプレゼンテーションをしてきた講師からノウハウを学べ、グループでの話し合いの仕方やコンセンサスの取り方を学ぶ。そして生徒たちからのパワーポイントや模造紙でのプレゼンテーションに対して、講師が講評するプログラム。

⑧社会の中の自分~役割を考えるワークショップ
人は誰でも社会とのつながりにおいて何らかの役割を持っていることを学び、自分の過去、今、そして未来における役割を理解し想像することで「自己有用感」「自己肯定感」を醸成する。地域社会とのつながりの中で、様々な役割を果たしていくことが自分らしく生きることであることを学ぶプログラム。

⑨勤労観・職業観ワークショップ
未来の自分を見据えて、また時代や環境の変化に合わせ主体的に生きていくことが今強く求められている。「勤労観・職業観ワークショップ」では、1コマ目で時代の変化にともなう職業の変化を知り、2コマ目は働き方、特に正社員とフリーターの働き方の違いを理解することができる。