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「トランジション」と「社会的レリバンス」

学校から社会・仕事への移行である「トランジション」、学校での学びが社会とどのような関係性、意義があるのかを問う「社会的レリバンス」。2002年から実施される新高等学校学習指導要領の中にこの言葉は入っていない。しかし、この2つの概念が、間違いなく今回の改訂の目的と内容に通底していることは間違いない。
社会の激しい変化のうねりの中、子どもたちが学校を卒業して仕事をするときに、強く求められるのが「コミュニケーション能力」である。実に8割以上の企業が、新卒大学生の採用選考時において、この能力を最も求める。2番目が「主体性」。この順位は、もう10年以上変化がない。
そして新学習指導要領の「社会に開かれた教育課程」という考え方のもと、学校と社会とが共通して求める価値観を共有しようとしている。
新学習指導要領において「主体的・対話的で深い学び」(アクティブ・ラーニング)が重要であるとされている。浅い学びとは何か。単純な暗記であろう。深い学びとは何か。子どもたちが既に持っている知識と新しい知識とを紡ぐ学びである。深い学びを実現させるためには、個人での学びだけでなく、他人との対話的で協働的な学習が必要である。書いて、話し合い、発表するというプロセスを経て、深い学びにつながる。それがコミュニケ―ション能力や主体性などを含む3つの能力、12の要素の「社会人基礎力」を獲得していくことにもつながる。
また、何のために学ぶのか、学んだことは社会に対してどのような意義があるのか。働く上で理解しておくべき基礎的な知識・技能は何か。18歳になった高校3年生は選挙権を得て、市民として大きな責任を持つことになる。まさに主権者教育やシティズンシップ教育をも包含する「社会的レリバンス」を学び、理解する必要がある。
「16歳の仕事塾プロジェクト」は、2009年より主に高等学校でキャリア教育の支援活動を行ってきた。「社会に開かれた教育課程」をより具体的に実現させるために、「トランジション」と「社会的レリバンス」をキーワードに、これからも様々な活動をしていく。

【16歳の仕事塾プログラム】

①社会人授業(1コマもしくは2コマ)
第一線で活躍する社会人による授業。1コマと2コマの場合とがある。2コマの場合は生徒は事前に講師のプロフィール・レジュメを読み、自分が希望する講師の授業を2つ選択できるプログラム。

②社会人授業+価値観・職業興味ワークショップ(2コマ)
進路や職業は興味、価値観、能力、環境から考えると良いとキャリア理論で言われるが、その興味と価値観を探る自己理解ワークショップと社会人授業を組み合わせたプログラム。

③社会人へのインタビューワークショップ(2コマ)
社会人へのインタビューを通して、自らの将来を考えるきっかけやヒントを得ることができる。また異世代とのコミュニケーションを体験的に学べるプログラム。

④右脳・左脳ワークショップ(1コマ)
今の自分の興味や好みが右脳型か左脳型かの自己分析ができる。また社会は多様な人から構成されていることや、努力することで脳を鍛えられることを理解するプログラム。

⑤社会人基礎力ワークショップ(2コマ)
経済産業省提唱する「社会人基礎力」を座学とワークシートを活用した自己分析、および体験型グループワークを通して理解するプログラム。

⑥チームコンセンサスワークショップ(2コマ)
個人で考えるよりも、チームで論理的に話し合いコンセンサスを取った方がより良い結果を生むということを体験的に学ぶプログラム。

⑦プレゼンテーションワークショップ(全約10コマ)
企業内で実際に数多くのプレゼンテーションをしてきた講師からノウハウを学べ、グループでの話し合いの仕方やコンセンサスの取り方を学ぶ。そして生徒たちからのパワーポイントや模造紙でのプレゼンテーションに対して、講師が講評するプログラム。

⑧社会の中の自分~役割を考えるワークショップ
人は誰でも社会とのつながりにおいて何らかの役割を持っていることを学び、自分の過去、今、そして未来における役割を理解し想像することで「自己有用感」「自己肯定感」を醸成する。地域社会とのつながりの中で、様々な役割を果たしていくことが自分らしく生きることであることを学ぶプログラム。

⑨勤労観・職業観ワークショップ
未来の自分を見据えて、また時代や環境の変化に合わせ主体的に生きていくことが今強く求められている。「勤労観・職業観ワークショップ」では、1コマ目で時代の変化にともなう職業の変化を知り、2コマ目は働き方、特に正社員とフリーターの働き方の違いを理解することができる。